2012/08/20

二宮先生語録27 現代語訳


27.東谷に猿がいる。果実が熟せば、採ってこれを食べ、ただ一日の欲求を満足させるだけである。
果実が無くなれば飢える。
西谷に猿がいる。果実が熟せば多く採って少しづつ食べる。だから果実があり余って常に満足している。
これが貧富の分かれ目である。

人は東谷を見て猿はみな飢えていると見る。
また西谷を見て猿はみな満足していると見る。
山頂に登って東西の二つの谷を見比べてはじめて、飢えと満足との違いが分かる。
このように飢えて苦しむ者を見れば、恵み施したいと思い、食に満足しているものを見れば、恵みをうけたいと思う。これは当たり前の感情である。
施す者は君主となり受ける者は臣下となる。これは君主と臣下の分かれ目である。
我が法は恵み施しを主としている。だから君主が実践すべき道である。

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