2013/05/12

二宮先生語録 107 現代語訳 人道は左足で天道は右足

天道と人道とは違うものである。 自然に循環するのは天道で、作為は人道である。 天道に従って生まれ生活し、農作業を努めずに秋の実りを争うのは鳥や獣である。 天道に逆らって農作業に努め、秋の実りを食べるのが人道である。 農業の道は素晴らしいもので、米一粒まけば秋には千倍にも...

2013/05/09

二宮先生語録 106 現代語訳 好き嫌いと人道

天道と人道は反対のものだ。 人が稲が好きなのは食べることが出来るからで、雑草が嫌いなのは食べられないからだ。 きれいな服が好きなのは、着ることが出来るからであり、ボロボロの服が嫌いなのは着ることが出来ないからである。 天はそうではない。 雑草でも生えることが出来るし、服...

2013/05/04

二宮先生語録 105 現代語訳 奪わずに作る

大昔は、人道がまだたっておらず、人間は鳥や獣と一緒に住んで、昼も夜も食物をあさり、奪い合いをしていたから、一日も安心な生活ができなかった。昔の聖人はこれを哀れに思い、推譲の道を立て、農業を教えた。 それで五穀が実って衣食が豊かになり、人道が定まって、全ての部族が治まった。 ...

2013/05/02

二宮先生語録 104 現代語訳 鳥獣と人間の違い

鳥や獣は貪り取ることだけを知っていて、譲ることを知らない。だから一日も安らかに生活できない。 大昔は人間もそうだったが、優れた聖人達が人道を立てて民衆が安らかに生活が出来るようになった。 人間が鳥や獣と違いは、むさぼりとるか、譲るかということだけだ。 もし貪り飽きない者は...

2013/04/30

二宮先生語録 103 現代語訳 わざわいと福は人間が勝手に決めたもの

103.わざわいと福、吉と凶は、一つのものである。コメには糠があるし、肉に骨があるのと同じである。 マグロの刺身を見て骨がないというのは子供の見方である。肉の多い魚には必ず大きな骨がある。肉は食べられるが骨は食べられない。そこで食べられる肉を吉として、食べられない骨を凶とする...

2013/04/28

二宮先生語録102 現代語訳 痩せ馬にめぐむように

我が法は上から下に施す道である。天下では将軍や天皇。国においては君主。群においては郡長。村においては村長。一家においては主人の行うべき道である。 これを馬飼いや農夫に例えよう。 馬飼いが痩せた馬を責めて、たくさん荷物を背負ったら餌をやろうと、大声で怒鳴っても何にもならない。...