2012/11/30

二宮先生語録72 現代語訳


72.お米を炊くのは少しづつがよい。一度にたくさん炊くのは良くない。
もし足らなければまたそのとき炊けばよい。
薪を燃やすのも少しづつがよい。一度にたくさん持ち出すのは良くない。
もし足らなければまたそのとき持ってくればよい。
蔵に米があり、物置に薪があれば、心配はない。
これが家を富ます方法である。
国を富ますのもこの方法と同じである。
木を切り、草を取り、野山を開いて田畑とし、耕して草を取り刈り取って脱穀し精米してようやく白米となる。
その苦労は大きい。それに比べれば、一日に十回米を炊いても比べられない。
この事を考えずに、頻繁に米を炊くのは面倒だといって、余らせて腐らせたりする。
それだけではなく、木を切り薪を作るのも同様な苦労である。
服を作る苦労も同じである。
だから服を買ってもすぐに着ずにしまっておくのがよい。
国家を富ます方法はこのようなものだ。
よく考えるべきである。

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