61.人がこの世に生きているのは、天と地と君主の恩恵のおかげである。
そうなのに、人は皆自分の家を豊かにし、衣食を豊かにして、ただ贅沢にふけるだけで、その恩恵のおかげであると考えない。
これは魚が海の中を泳いでいるのにその海の恩恵を考えない様なものだ。
その恩恵を忘れることは貧困の原因となり、恩恵を考えることは富裕の原因となる。
その原因を思って働けば、衣食は足りて、妻は和やかになり、親類は仲良く永くその家は続いていく。
その原因を忘れて怠ければ、衣食は乏しく、妻は怒り、親類は離れ、近所は恨み、ついにはその家を滅ぼす。
まったくその恩恵は一日でも忘れてはいけない。
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