49.1000石の村に100戸の住民がいるとき、これを平均すれば1戸あたり10石となる。これは天分である。
天分は10石だが、おのおのこれを倍にして20石にしようとする。これは来年薪を切り、今年これを使うようなもので、とてもできることではない。
反対に天分は10石だが各々これを節約して、5石を譲って残すとすれば、それはちょうど今年薪を切り、来年使うようなもので簡単なことである。
だから、天分をわきまえて、その簡単なことを実行すれば人や家は富み、その村は必ず盛んになる。
天分をわきまえずに、できないことを実行すれば人や家は貧しくなり、その村は必ず衰える。
盛衰や貧富はこのようにしてきまる。
村民は何が原因で、変えにくい天分をわきまえ、実行しやすい譲道をしないのであろうか。
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