人を戒めようとするならば、まずは自分を戒めなければならない。
まず自分のなかにある道を目指す心、道心で私欲が支配する心、人心を戒め、上手くいったならば、他人を戒めても上手くいくだろう。
道心と人心とは常に一緒にあって離れにくいものである。
道心が人心を戒めても上手くいかなければ、たとえ他人を戒めても、上手くいかないだろう。
私欲が支配する人心と酒・女とが深く結びつくと、身を滅ぼすことになる。
そうして酒や女に溺れても、これを戒めず、人心にこびて溺れることが止まらない。
これは大いに間違っている。
人はその間違いを受け止め、自分にある道を極めようとする心で、私欲を戒めるのがよい。
10人が自ら戒めば10人が修まり、百人が自ら戒めば百人が修まり、千人が自ら戒めば千人が修まる。
これが天下の幸福である。
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