2010/08/14

二宮先生語録8 現代語訳

8.一万石の国では税収は一万俵である。これは天下の限度である。
これを四つに分け一万俵のうち7500俵を国の費用にあて、その2500俵を貯蓄することは昔の王政の方法である。
もしこの方法を守れば、国の財政は豊かになり、その恵みは民に広がってその国は必ず富み強くなる。
また、貧しくなって窮乏することもない。
ところが、もし10000俵の収入で、11000俵の支出をすれば、贅沢が広がり財政の限度を超えてしまう。
ちょうど大根が傷口から腐敗するように、負債が日々生まれ、田畑は月々に荒れていき、税収は年々減り、ついには税収が半減してしまう。
こうなったときに、食べられるところをつけて大根を切り落とし、その腐敗をとめるように、5000俵を税収の限度と考え、その3750俵を国の費用にあて、その1250俵で借金を返済し、荒れた田を開き、貧しい民を助ければ、税収が元に戻ることも難しくはない。
もし5000俵の収入で、5500俵の支出をすれば、その国は必ず貧弱し、最後には滅亡してしまう。

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