2012/12/24

二宮先生語録82 現代語訳


二宮先生語録82
歌に「高い山から谷底見ればうりやなすびは花盛り」とある。これはいつ誰が作ったものか分からないが、今の歌はすぐに廃れてしまうのに、この歌は時代が変わっても廃れそうではない。
それは意味が深いからである。高い山に登って谷底を見れば、その様子がよく分かる。天皇が全国を臨みみるのもそれと同じである。
大名から武士、平民まで各々その職務を努め、生業を努めている様子が分かる。
大名が号列を盛んにしていたり、家老が職務を努めていたり、商人が家業に努めていたり、儒者や医者占い者などなど、時代の恩恵に浴して生業を営むものは数え切れない。これは瓜は横に伸び、茄子は縦に伸びて花を咲かせる様子と同じである。天皇はこれらをご覧になり、その様子を察し、民衆の米びつに米がないことや、トイレがないことまで深く憂い、天下を安定させているのである。これが我が国の天皇の道である。
この歌は世間に伝わったものだが、天照大御神が作られたのではないだろうか。そうでなければこれほど永く言い伝えられるものではない。

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