2011/03/06

二宮先生語録22 現代語訳

22.人の食べ物で米より尊いものはない。
だから人は米が散乱しているのを見れば、数粒でも勿体無いと思う。
しかし荒地を見ても、勿体無いと思うものはいない。
これは他でもない。
太平の世になれてその根本を忘れたからである。
荒地が一町歩あれば、年に米十石の損になる。
十石は2千人の一日の食となる。
これは散乱した米に比べものにならない。
散乱した米は、鳥が食べるが、荒れた田で損じた米は、川に投げ込むようなもので、知らず知らずのうちに人命を害するのである。
世の中の人は天照大御神が開墾した時の苦労を顧みず、祖先が田を作った苦労を思わず、田をいたずらに荒れるに任せている。
その間違いはなんと大きいことであろうか。
人々がその過ちを改善して、私の開墾法により、一畝一歩といえども荒地を開墾しその功を積めば、上には国の恩に報いることができる。
中には民の食事を十分にすることができ、下には自分自身や家を養うことができる。
頑張るべきである。

2 件のコメント:

  1. 二宮尊徳の話を祖父母から幼少のころ聞かされた一つに、
    薪を背負い歩きながら勉学に・・・・ローソクのともし火で勉学にと大変勤勉な人で、各学校の玄関横には銅像が有たと聞いております。勉強嫌いの私に何とはなしに話したかったのでしょうね(^o^)
    二宮尊徳をも少し知りたくなりました(^^;)

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  2. SumioKakitaさんコメントありがとうございました。私は今でも尊徳さんのことが書かれた「報徳記」を読むと号泣してしまいます。少年期の尊徳さんもいいですが、大人になった後はさらに素晴らしいです!
    尊徳さんのことを知るためにおすすめなのが、内村鑑三著「代表的日本人」です。短くまとまっていて読みやすいです。少し古いものなので図書館などで借りてみてください。
    尊徳さんの魅力を少しでも多くの人に伝えるために二宮尊徳名言ボットというのも作っています。もしツイッターをされていましたら、フォローしてみてください。
    http://twitter.com/ninomiyabot

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