2013/01/10

二宮先生語録87 現代語訳


元和偃武の後、家康公は遊行に天下全国をめぐり、念仏を10回となえることを民衆に授けさせた。そのために人や馬を100ずつ与えた。その配慮はとても深い。
荻生徂徠はこれを批判したが、これそ深い配慮がないものだ。当時は乱世の直後で、民がおさまったかどうか分からない状態だった。家康公は遊行に念仏を10回となえることを民衆に授けさせ、それを受け入れた民の数によって治まったかどうかを判断した。
私がしている無利息貸付法もその国が治まっているかどうかを知ることができる。無利息の金を借りて返さず、無利息のおかげで一家が繁栄したのにその恩に応えなければ、その国に道徳心がないということが分かる。

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